2016年12月22日木曜日

【書籍紹介】2016年、追っかけていた自然科学(宇宙物理学、生物・遺伝子工学、脳科(神経)学、人工知能とロボット)、社会学(貧困問題、教育問題など)についてまとめ

今年1年、追っかけていた自然科学(宇宙物理学、生物・遺伝子工学、脳科(神経)学、人工知能とロボット)、社会学(貧困問題、教育問題など)について、自分が勉強してきた事をすこし、まとめてメモっておくことにします。

特に自然科学の分野は、まだ解明されていないことが多いジャンルですが、近年、解明されてきていることが多くなっています。

この5つの項目の情報を追いかけていると、新しい事柄に出合うことがたくさんありますので、飽きることが有りません。特に自然科学分野は、日進月歩ですので、新しい書籍が入荷するのがちょっと図書館では遅いので、あまり利用しません。 お金がかかりますが、やはり本屋さんで新刊で出た書籍をその都度購入してしまいます。

当サイト、画面左サイドバーの下の方に、今まで読んだ書籍を管理している「管理人の本棚です(ブクログ)」を設置しています。

自分の「ブクログ」サイト:http://booklog.jp/users/step01hy

「ブクログ」を利用すると、自分で読んだ書籍や読みたい書籍を登録して管理できますし、この様にブログサイトで表示するためのブログパーツもあります。



・書籍を読むときのコツとして

ただ、書籍を購入するときの注意点としては、ある「コンテキスト」で書籍を購入しても、1冊ではなく、同じようなコンテキストで書かれているのを数冊購入して読んでみることです。

何故なら、SNSなどのネットの情報などは、もっとも注意していないと、ガセネタを掴まされることが有りますが、書籍の場合も同じで、出版社の編集者が絡んでいて、裏をとっているから、内容は確かだと思ったら大間違いの場合もありますので注意が必要です。

本当は、科学的な分野であれば、インターネット上に公開されている世界中の研究者の論文を読めばいいのだと思いますが、そこまではちょっと手が回りませんので、そんな方が、分かりやすく書いた書籍を読むレベルでしかありません。

私も、たまにですが「失敗した」と思う事が有ります。 本当に書いてある内容が理解できないのです。 そんな時は、無理せず、あまり内容を理解できなかった書籍を別途、別の棚に寄せておきます。どうしてそうするかというと、他の同じようなコンテキストの書籍を何冊か読んでいる内に、理解できる事があるからです。 全部ではありませんが、この様に理解できる日がくる場合があるので、捨てずにちゃんと保存しておきます。ちょっと理解できなかった書籍として。



・読むタイミングについて

書籍を読む習慣のない方が、よく言うのが「寝る前に読もうとすると、すぐ寝てしまう」、いや、あったり前でしょう!!。 誰だって寝る前に読めば、1ページで眠くなります。 まあ、元々、読む習慣のついていない方は、このタイミングで読もうとしますので、なおさら「睡眠導入剤」にしかなりません。

もう一つ、日本人が、字の読めない方は非常に少ないのですが、マンガ本は読めても、数百ページの書籍に書いてある内容を理解できないレベルの方は、圧倒的多数を占めます。



・読むスピードについて

私も速くありませんが、200ページほどの「文庫本」でしたら、仕事の行き帰りの交通機関の中だけで読んでも、2日間くらいで読み終わります。

たまに、スタバでアルバイトをしている北大の学生さんたちにも書籍をお貸しするのですが、色々と忙しいと思いますが、概ね、読むのが遅い様です。 300ページくらいの本でも、なかなか帰ってきません。。。

勉強、アルバイトと忙しいでしょうが、もっと書籍を読んだ方が良い様な気がします。読むのが遅いと、やはり、数読めないので困りますね。


1.宇宙物理学

重力波の観測とブラックホールの研究について、たいへん興味があります。

1)重力波の観測

重力波の存在は、100年前にアインシュタインが予言していましたが、2月11日(現地時間)LIGO(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory)が、重力波の直接観測成功を正式発表しました。

だから何なんだ?というと、「重力波は、通常光のないブラックホールや中性子星といった謎の天体の観測に利用できる」と言っています。さらに、重力波の波形によって、それを作り出した物体の大きさや動きを推定できると指摘します。

私たちの住んでいる「銀河系」の中心にも存在するとされている「巨大ブラックホール」の存在が明らかになっていますが、その「巨大ブラックホール」の形成過程に多くの謎が有りますが、いまそれが明らかになろうとしています。






2)ブラックホール

英国の宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士は、ブラックホールを通って別の世界に入ることができるかもしれないとの予想を立ています。
さらに別のウルグアイとアメリカの研究者らはこの度、「ループ量子重力理論(Loop Quantum Gravity, LQG)」と呼ばれている理論を、単純化したブラックホールのモデルに応用したとする研究結果を発表しましたが、ブラックホールの中心に「特異点」が設定されることにはならず、その代わりにブラックホールの中心が別の宇宙へと通じるポータル(出入り口)である可能性が示唆されている。
例えば、複数の収縮していた風船が膨らんで、ビックバンが発生して膨張、そしてまた収縮し、また膨張するのを繰り返すことによるループが繰り返されているので、ループ量子重力理論と呼んでいるようです。

SF映画の世界ではなく、宇宙は複数存在していて(パラレルワールド)、よくタイムマシンに乗って過去に行き、歴史を変えてしまってはいけないといわれていますが、そうではなく、別の宇宙に存在するので、歴史は変わらないという説です。

宇宙の外側は何なのか、存在するのかも解明されていませんが、もし、ブラックホールを通過することが可能なら、宇宙旅行ではなく、次元旅行、パラレルワールド旅行ができることになります。

まずは、映画「スター・トレック」の様に「USSエンタープライズ号」を作って、宇宙空間をワープ航法が可能になるのが、先のお話ですかね。





その他、火星以外にも、太陽系の惑星に探査機が行っていますので、これから貴重な画像が地球に送られてきて、新しい発見が来年以降も出てくるでしょう。

人類は、地球で一番、愚かな「生物」ですので、自ら地球を壊す可能性も十分あり得ることですが、人類が滅亡する前に「火星」への移住計画が、まじめに研究されています。

これから人工知能(AI)が飛躍的に進歩して、技術的特異点(シンギュラリティ)に達すれば、不可能ではなくなる気がしますが、人類の体は果たして、火星の環境に耐えられるのか。。。。何世代もかけて、人類もまた遺伝子が変化して、適応できるようになるのかもしてません。 そうなると、今の姿形とは違う人類が出来上がっているかもしれません。

まあ、いずれにしても、私がこの世に存在しなくなってからのことですので、どうでもいいのですが、あの世など存在しませんが、もし有れば眺めてみたい事柄でもあります。


2.生物・遺伝子工学

1)オートファジー

ノーベル生理学・医学賞を受賞した東京工業大の大隅良典 栄誉教授の研究「オートファジー(autophagy)」について、調べてみましたが、細胞レベルでは、もう研究されつくしていたと思われていましたが、まだまだ、仕組みや謎が存在していることがわかりました。

似たような言葉「マクロファージ」が出てきますが、混同しそうになるのですが、これは違いを区別しておく必要があります。

マクロファージ(Macrophage)
白血球の一種で免疫機能を持つ遊走性の食細胞で、死んだ細胞やその破片、体内に侵入した細菌・ウィルスや体内で発生する癌細胞を取り込んで食べてしまう「貪食作用」を持ち、免疫機能を持っているという部分では同様です。

オートファジーは、タンパク質を分解して掃除をしますが、このタンパク質分解系に遺伝子異常が見つかった代表的な神経疾患、パーキンソン病、アルツハイマー病もオートファジーが機能(異常タンパク質の除去作用)しなかった場合に発生していると云われています。

この研究が進めば、アルツハイマーなどの病気を治すきっかけにもなる可能性を秘めています。



2)ゲノム編集

「遺伝子組み換え」ではなく、「ゲノム編集」の時代に突入しています!!!

「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」の違いについてですが、その前に、遺伝子とDNAの違いは、遺伝子(設計図)情報がまとまって鎖状になっているのが、DNAです。

DNAは、染色体というものに巻き付いて細胞の中に存在しますが、人間の染色体は46本あり、これが一つの細胞の中に存在しています。

「ゲノム」というのは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)という言葉から合成された言葉です。

 

ゲノム編集は、『クリスパー』と呼ばれる最新技術を使い、直接、ゲノムを入れ替えることができる技術で、一部の特定の遺伝子の情報をピンポイントで変えるという技術です。

従来の「遺伝子組み換え」は、狙った遺伝子の組み換えをピンポイントで変えることができない技術です。

すでに世界各国の企業は、この技術の特許を求めて、水面下で、色々なことが行われています。「特許」の争奪戦になっているようです。

倫理的には、ちょっと怖い技術でもあります。何故なら、受精卵の生殖細胞を操作することも可能になるからです。 いわゆる「デザイナーベビー」です。

もしかしたら、「人工知能」の革新・進化以上に、使い方を間違えれば、人類にとって悲惨なことが起こりそうな予感もあります。









3.脳科(神経)学

脳の障害では、発達障害、パーソナリティ(人格)障害、愛着障害など、自分の子供やパートナーに関係している場合もありますので、無知で悩む前に、ちゃんと分類して覚えておくべき知識でもあります。

ストレスについても、マインドフルネスなどの知識も必要です。

母親になる前に知っておくべき「脳」の仕組みについての知識も必要です。

--関連記事2--
・3つの障害「発達障害」、「パーソナリティ(人格)障害」、「愛着障害」の違いを認識する必要があります

【書籍紹介】 ADHDの正体: その診断は正しいのか  岡田 尊司 (著)

【書籍紹介】「死に至る病 あなたを蝕む愛着障害の脅威」 (光文社新書) 岡田 尊司 (著)

「発達障害」という言葉だけが先行し、脳科学の「社会の理解が進んでいない」
 


4.人工知能とロボット

私のお客様に幼稚園があるのですが、訪問すると、たくさんの可愛いチビ達に会うのが楽しみなのですが、この子たちが社会に出る20年後は、どんな社会になっているのだろうか、と考えると、ちょっと怖くなります。 現状のこのような教育の仕方で対応できるのか。。。。ちょっと不安ですね。

ただ、こんなことを言っている人もいます。
人工知能は、「人工知能」では無くて、まだ「ディープラーニング」だと、まだまだ、人間の神経細胞回路とは程遠い「統計処理」しかできないと。。。

あとは、「量子コンピューター」の開発が、「人工知能」の発達のカギを握っているのは確かで、Googleなど、世界中の企業がしのぎを削っています。

技術的特異点(シンギュラリティ)が、いつ頃、訪れるのかにもよりますが、人口が減少した状態で、人間の仕事はどうなるのでしょうか。

ただ言えるのは、AI(人工知能)が、シンギュラリティを迎えても、「ロボット」の技術は、必ず遅れるでしょうから、人間が体を使ってする仕事は、AIに奪われることは、その先だろうとと思います。

まずは、知識集約型の仕事が、「人工知能」に置き換えられて行き、体と心を使わないとできない仕事は、最後の方になるのではと思います。

そして、ロボットを作らせたら、日本が一番の国なような気がします。日本は、コンテンツを作れませんが、物を作る技術だけは、どこの国にも負けませんので。

商業的には、金になる「セックス・ロボット」が先行するような気がします。技術革新は、一番しょうもない、一番、金儲けのできる処から、往々にして流行ってゆくことが有りますので。。。




5.社会学(貧困問題、教育問題など)

子供の貧困、貧困の連鎖、脳の障害による貧困の連鎖、児童相談所の問題点など、簡単には解決できない問題が山積みです。

「保育園落ちた 日本死ね!」などと言っている場合ではありません。

子供の貧困より、子供を養育する「親」の障害による問題を解決する必要があり、この連鎖を断ち切るように対応して行かないと、いつまでも無くならず、増加の一途をたどる社会に進んでしまします。

 

--関連記事2--
▮この貧困の問題は、発達障害、愛着障害などの問題が含まれている場合がたくさんあります。ほぼ、子供たちの問題ではなく、親の養育環境に大きく影響されていることが、よく理解できると思います。

【書籍紹介】 ADHDの正体: その診断は正しいのか  岡田 尊司 (著)

▮「格差社会」と云われていますが、私が思うに、確かに影響はあるが、影響がなく(裕福)でも「学力」の低い人間は幾らでもいるという事です。これは、「ゆとり教育」のせいでもない。

【面白記事】保護者の所得は学力にどれほど影響があるのか?  非常に興味深い内容の記事を見つけましたので紹介します。


もっと、具体的に言えば、知能指数(IQ)の低い人達を除いての話ですが、通常の知能指数を持っていても、親の所得が高くても、「学力」低い人間は幾らでもいます。
特に北海道は、不思議な土地がらです。 全国学力テストでは、いつも最下位に近い位置にいます。

偏差値30台クラスの私立大学がたくさんあります。偏差値30ちょっとの子を持つ親に限って「勉強だけできてもね!」と言います。
「お前がこの言葉を使うのは3000年早い」と思うのですが、親もこのレベルです。
ですので、親の経済状態に関係なく、学力が低いです。 でも北海道の場合、このレベルでも大丈夫なんです。

学歴別に見た若年労働者の雇用形態と年収~年収差を生むのは「学歴」か「雇用形態(正規・非正規)」か

本日は、子供たちに読書習慣の定着を。。。です。

柏市教育委員会が、千葉大学,敬愛大学と連携し開発して、ネットいじめに関する「ネットいじめを許容しない集団の雰囲気を醸成するための授業」を授業を開始し、授業を公開




6.日本の携帯電話事情について

項番6はおまけです。

掲載しても、まあ、本当にみてほしい人たちには届かないと思いますので。

ガラケーの時からそうですが、端末をタダ同然にしないと、レベルの低い国民ですので、携帯電話など、欲しくても買わないのです。 そこを見越したキャリアが「実質0円」ですよと歌うと、タダで手に入ると勘違いをして契約してしまう。

まして、スマートフォンなど、パソコンも使いこなせない国民が、当然、「猫に小判」状態ですが、キャリアの中では、後発のソフトバンクがiPhoneを「実質0円」で売り出してしまいレベルの低い国民が飛びついてしまった。。。こんな経緯があります。

そして、今年くらいから、キャリア3社と総務省の「不毛な戦い」が続いています。

総務省は、「実質0円」で売るなと言っていますが、しかしキャリアは、レベルの低い国民に「実質0円」にしないと売れないだろうと思っています。 だから通信料金を絶対に安くしようとはしません。 レベルの低い国民は「MVNO」など通信料金の安い処が有ってもレベルの低い国民ですので移動しません。

2016年11月23日水曜日

【書籍紹介】 岡田 尊司氏の著書3冊紹介します。 最新版「愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる」

本日は、岡田 尊司 氏の著書3冊紹介します。

まずは、最新版愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる」です。

岡田先生、3年ぶりに、「愛着障害」関連の書籍を11月に出ましたので、早速、読んで見ました。

最低でも、3つの障害「発達障害」、「パーソナリティ障害」、「愛着障害」の違いを認識する必要がありますが、今回は、「愛着障害」についてです。

子育てに関する問題ですので、子供を育てる「親」がそもそも、3つの障害の内、1つでも背負っていれば、養育過程で、おかしくなることが発生しても不思議ではなく、子供を救う前に、親を救う必要があるとうい、厄介な問題を抱えていると感じます。

最近は、「発達障害」に関する事柄が、やっと、少しですが、世間に認知されてきましたが、まあ、自分なりに、発達障害の違いなどを理解できるようになりましたが、まだ、脳の障害はこれだけではなく、「パーソナリティ障害」、「愛着障害」というのもあります。

パーソナリティ障害」は、以前「人格障害」と訳語されていたが、精神分裂病は「統合失調症」に、痴呆も「認知症」に変更され、「人格障害」は「パーソナリティ障害」と、それぞれの名称が変更されている。

アメリカ精神医学会による『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM5)による「パーソナリティ障害」の分類によれば、反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害などが、最近よく耳にする障害です。その中で「サイコパス」という言葉は、なぜか定義されていませんが、「反社会性パーソナリティ障害」という診断基準に入っています。



そして3つ目、この「愛着障害」です。

1)愛着形成
親にネグレクト、虐待されたり、親と早くに死別したりすることが原因とされていますが、親自身が被虐待児だったり、人格障害・精神障害を抱えていたり、親同士が不仲で離婚していたり、子供は親を選べませんので、被害をもろに受けてしまいます。また、極端に「過保護」に育てられた場合も、同じような症状をきたします。

幼児は、生後6ヶ月頃より、2歳頃までの期間に、身近な特定の養育者に対して守ってくれる人に依存する感情「愛着」を抱きますが、これが満たされない状態で養育されると、成長過程で「愛着障害」になります。

まあ、この障害は、先天的な生まれ持った「脳」の障害では無く、生まれてきた後の通常、母親と愛着形成に問題がある場合に生じてくる障害です。障害というより、「自己防衛本能」に近いものだと思います。

これは、昔、東京で、娘を保育園に預けていましたが、そこの園長先生は、大変、教育熱心な先生でしたが、「3歳くらいまでは、保育園ではなく、自分で育てた方が良いでしょう」と保育園の園長先生らしくないことを平気で言っていましたが、多分ですが、園長先生は、この幼児の「愛着」形成について、よく承知していたんだと思います。 20年以上前のことですが、今でも敬服しています。

ですので、「保育園落ちた日本死ね!!」の記事を見たときは、「貧困でもなければ、自分の子供は自分で、ちゃんと育てろ!! 子育ても一億総活躍の1つだ。お前ひとり、社会で働かなくてもなんにも問題ない」と心の中で、ちょっと叫んでしまいました。



2)間違いやすい点
著書の中でも、出てくるのですが、医学的に「パーソナリティ障害」などの精神疾患としてとらえがちな症状は、実は、「愛着障害」のパターンが、非常に多いと云っています。

つまり、医学的に薬などで、治療するのではなく、この障害のもとは、親などの人との関係を改善することによって回復することが多々あるという事を言っています。

ですので、本人の問題だけでなく、幼いころから、養育してきた親とのかかわりですので、簡単に言えば、親を治せば、親との関係を改善させれば、回復する事柄がたくさんあるそうです。 そして、岡田先生のところに来るまでは、「パーソナリティ障害」扱いされている場合が、多々あるそうです。




3)「親のつけ」は、子供が、払う羽目になってしまうのが、この「愛着障害」の様に思います。

本当は、子育てをするという事は、膨大な知識が必要なのですが、無知で自分も育てられ方が歪であれば、同じように、将来、子供を苦しめてしまう、連鎖がありますので、男性もそうですが、女性の方は特に。。。空気ばかり読んでいるのが得意そうですが、「空気を読まずに本を読め!!」ちゃんと、お勉強してください。

自分自身が、無知で行き当たりばったりの人生を送るのは自業自得ですが、子供は違いますよ。



4)「愛着障害」が発生してしまう要因

この「愛着障害」は、貧困などの劣悪な環境だけでなく、経済的に、何一つ不自由のない家庭でも十分、発生する可能性のある事柄です。例えば、子供に過度の期待をかけたり、子供に命令ばかりする親や、逆に過保護に育てることも問題になるのです。

子供の将来の人生まで考える責任があると思うなら、知っておくべき、大切な知識です。

子供時代を引きずる「愛着障害」を抱えた、人がたくさんいて、悩んでいます。
この障害は、生まれつきの障害ではありませんので、医学的な処方(例えば薬など)をしなくても、劇的に改善する余地が大いにあるだけでも、他の「発達障害」や「パーソナリティ障害」と違うところです。

養育過程での「親」の問題ですので、これから、親になる方は、必読です。

教育現場、特に、幼少期の子供を扱う、先生たち、医者でも間違うような障害ですが、ちゃんとお勉強しておくべきです。 「あの人、B型だから人の話を聞かないのよ。。」などと、よく、このレベルの幼稚園の先生達が居るのですが、「血液型で人の性格はわかりません」ので。。。。もう地球100周分くらい遅れていますので、そんな話をしている暇があるなら、ちゃんと勉強してください。

そして、もし、自分自身が当てはまるなら、子供を産んで育てる前に、自分自身の「愛着障害」を克服する必要もあります。でないと、生まれてきた自分の子供も同じようになってしまう可能性があるからです。



下記の3冊、順番は、どれから読んでもいいと思います。
※愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる (光文社新書) 新書


「愛着」を育てるには、親が「安全基地」になることが大切ですが、それに適している相手は、下記のようなタイプです。
(1)接していて、怖さや危険な感じがなく、安心できる。
(2)穏やかで、気分や態度がいつも一定している。
(3)目線が対等で、見下したような態度やおもねりすぎる態度をとらない。
(4)優しく親切だが、必要なときには、言いづらいことも言う。
(5)相手の意思や気持ちを尊重し、決めつけや押し付けがない。

回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち (光文社新書) 新書 – 2013/12/13




愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書) 新書 – 2011/9/16





--関連記事--
「マインドフルネス」と「脳」について
日本で、「引きこもり」の人が、全国に54万1千人いるという。。。。この状態はなぜ?

 

 --関連記事2--
【書籍紹介】「死に至る病 あなたを蝕む愛着障害の脅威」 (光文社新書) 岡田 尊司 (著)

「私は恋愛に不誠実な人間かもしれない」。。。はて? その心は?

 ETV特集 「私たちは買われた~少女たちの企画展」が、放送されたのを観ました。
ルポライター鈴木 大介さん「貧困に喘ぐ人と「支援者」がすれ違う根本理由」の記事を読んで、支援の難しさについて

 ・キラーストレス そのストレスは、ある日 突然、死因に変わる。
「発達障害」という言葉だけが先行し、脳科学の理解が追いつかない。

 

2016年9月11日日曜日

日本で、「引きこもり」の人が、全国に54万1千人いるという。。。。この状態はなぜ?

2016年9月7日、
内閣府が、学校や仕事に行かず半年以上ほとんど外出しない15~39歳の「引きこもり」の人が、全国に54万1千人いるという推計値を発表 7年以上が急増、3割超に

「引きこもり」とは、現在の厚生労働省では、次のように定義しています。
「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」 時々は買い物などで外出することもあるという場合も「ひきこもり」に含める。
この数字、人口比では少ないでしょうが、1世帯に1人「引きこもり」がいると想定すれば、平成17年度で日本の世帯数は、約5千万世帯ですので、約1%の家庭がこのような状態になっていることになります。 約1%の家庭・世帯って多いのでしょうか。割合の問題でしょうか?


本日は、「引きこもり」など、今、社会で起こっている事について、ちょっと調べてみました。

1.種々の状態

1)「引きこもり」の実態

(1)年齢・性別
・20~24歳と25~29歳が24.5%で最も多い
・30~34歳と35~39歳が20.4%
男女別では、男性が6割以上を占めた。

(2)「引きこもり」期間
・7年以上が34.7%で最多で、前回の16.9%から倍増。

(3)「引きこもり」になった年齢
・15~24歳が6割以上を占め、「不登校」「職場になじめなかった」などの理由を挙げた。
・35~39歳も10.2%と前回の5.1%を上回り、比較的年齢が高くなってから引きこもる人が増えた。

この数も、潜在的には、もっと多いのではないかと。。。考えてしまいます。調査したのは、15~39歳の「引きこもり」で、40歳以上の数は、不明です。
そして、改善できないから、「引きこもり」の高齢化も進んでいる状態です。
--関連記事--
「引きこもり」が高年齢化。。。の記事に思う。



「精神疾患」などが原因で、「ひきこもり」になる可能性が、極めて高い様です。

ただ、「ひきこもり」という状態ですので、引きこもる「親」の家があるから、ほぼ、引きこもれるのであって、引きこもる「親」の家が無ければ、なんという状態になるんでしょう?。

家の自分の部屋の中で、「ひきこもり」。。。ごはんも親が運んでくれる。。。これは「相対的貧困」になるのか? 「人」と関わりを持たなくなった「人」は、「人」ではなくなるのですが、最後、ギリギリのところで親が関わってくれるので、かろうじて「人」でいられる状態に留まっている。

でも、一生「ひきこもり」を続けるのには限界がある。。経済的援助をしてくれる「親」も年をとる。

親が、元気で、収入がある状態なら、現状を解決しないままでも、貧困にならないでしょうが、親が高齢者になり、「ひきこもり」などで、自立できない子供抱え、「パラサイト」破産が増加していると云う記事も目にしていますが、「ひきこもり」が改善されなければ、将来、この様な事態も、確実に増えるでしょう。

親も、完全に知識不足で、「ひきこもり」の原因など、知識がなく、家の「恥」として、潜在化させてしまうが、増々、状態が悪化して、家族さえも崩壊の危機を迎えるまで、何も手をつけられない状態の家庭がほとんどではないでしょうか。

この「ひきこもり」の問題は、社会の中で、可視化されにくいが、着実に増加しているのですが、これを個人の責任とすると、社会自体がダメになるように思いますが、現代社会でも、根本から解決する方法は見つからないのか?

「心」の問題だから。。。と、よく言いますが、「脳」機能の問題として、ちゃんと捉える必要があります。

また、完全ではないにしても、機能的に低い部分の「脳」機能の訓練すると、ちゃんと、自立して社会で暮らして行ける方も、いらっしゃることも事実ですので、家族や施設などが連携してゆくことが重要になるのですが、デリケートな問題だからと云って、個人の問題としてとらえず、国も積極的に打開策を打ち出して行くのが一番だと思います。

「学校」や「職場」になじめなかったと云うのが、本人の言い分ですが、学校と職場はちょっと違いますが、やはり、社会の中で、この様な人たちを「差別したり」、「いじめたり」と周りの人間たちの標的にされる場合が多々あります。

国、地方自治体で、人員を増やし、問題解決に向けて、早急に取り組む必要があるように思います。

社会の中、世間も、結局は、レベルの低い階層の人間たちは圧倒的多数で存在していますので、「心」の問題、いや「脳」の問題だという事を未だに認識できていない。

例えば、最近、「発達障害」なるものが、世間で、少し認知されるようになってきましたが、全然、まだまだです。 「発達障害」について、ちゃんと答えられる人。。。何人います?

日本なんて、未だに、「血液型」で性格を人を判断している低レベルの国民が多く存在します。 今時、血液型で性格判断?  いい大人が、真剣に話をしている様子を見ると、哀れに見えます、地球100周以上遅れている。。。と思うのですが。。。当の本人は、極楽トンボです。


2)「貧困」

貧困も先日、NHKが放送したあとに話題になった「貧困女子高生問題」で、相対的貧困など、賛否両論ありましたが、問題にする視点がまだ、相対的貧困、絶対的貧困が、どうのと、ピンとこない部分もあります。

私も、そういう意味では、「相対的貧困」の家庭で育った人間だと思います。
相続する財産も一切ないし、大学も行かせてもらいましたが、国立大学でしたので、学費は、何とか、働いて稼げましたし、学費も安かったように思います。

そして、社会に出てから、金を貯めて、もう一度、実家に戻り、学費を自分で払いながら学校に通って卒業しました。 親に、子供を大学に通わせる金が無けれ ば、自分で社会に出てから、お金を貯めて、学校に入りなおすことも、実家があれば、十分可能ではないでしょうかと、自分の経験から思うのですが。。。。

誰が決めたのかな?
親に学費を出してももらわないと、大学にもいけないなんて。。

今の世の中の経済状態で、高度成長期の時代にちゃんと稼いで貯めた親の金があるから、子供たちは、相対的貧困に陥らないで暮らしてゆけるだけです。これから、親の蓄えが、無くなる時代がやってくる、いままで、のうのうと暮らしてきた子供たちの世代も、生活してゆけるのがやっとの時代がやってくる、もう来ていると思います。

働きながら学ぶこともできるし、働いて学費を貯めてまた、入ることもできると思うのですが。。。それは、普通の家庭で育った子から比べると本当に大変だと思いますが。。。不可能ではありません。 今も昔も、「努力」してきた人、たくさんいるでしょう。

「相対的貧困」だから大学にも行けない? 何を言っているのか理解できないのですが。。



「貧困」もフォーカスする場所や人を変えると、「貧困女子高生問題」よりもはるかに、無限地獄のような状態に陥っている女性たちも居る。

これも、やはりと云うか、経済格差の原因として「精神疾患」が大きく関係している事例が、少なくないようです。

ルポライター:鈴木 大介氏の記事と著書も参考になります。

・出会い系のシングルマザーたち―欲望と貧困のはざまで(鈴木 大介 著)の中で、

僕 は出会い系サイトで売春することで生計の足しにしているシングルマザーという、極端な隘路に迷い込んだ女性たちを取材したが、彼女らは目も覆いたくなる ような貧困状態にありつつ、ほぼ精神科通院中か通院歴があり、そしてやはりほぼ全員がDVを主因とした離婚の経験者だった。
これは私の聞いた話ですが、例えば、合コンなどで、幼少期に虐待やネグレクト(放置)を受けた子は、普通の子には目もくれずに、同じような境遇の男性を「嗅覚」でかぎ分けて、見つけて、くっ付いてしまう傾向があるようです。

愛されたいために、ダメな男を見つけて、「私が居なくてはダメ」的な男を選んでしまう。

そう、「自分の存在価値が、誰かの役に立っていないと見いだせない」という感覚になっている。だから「クズ」を選んでしまう。そして、DVをまた受けても、「共依存」の関係に陥って別れられなくなったり、「クズ男」と別れたとしても、また同じことを繰り返してしまう。 傍から見れば、すぐに別れればいいが、幼少期に愛情を受けずに、虐待やネグレクトの中で育った子は、クズ男を引いてしまう傾向があるそうです。

鈴木 大介氏の記事
「ズルい生活保護者」には働けないワケがある

貧困の多くは「脳のトラブル」に起因している
脳のトラブルの結果として陥る貧困というものがあること。そして貧困状態の継続は、その脳のトラブルを悪化させるということ。そしてそうした当事者の痛みや苦しみは、見えない、理解が非常に難しい(自身が当事者になってみるまでわからない)ということだ。


 



--関連記事2--
ルポライター鈴木 大介さん「貧困に喘ぐ人と「支援者」がすれ違う根本理由」の記事を読んで、支援の難しさについて


2.問題の要因

「遺伝子」---->「精神疾患」---->「ひきこもり」、「貧困」、「虐待・ネグレクト」

この流れが、すべてではないが、上記のような因果関係で、問題が起きているのは、数多くあることは、国でも認識しているが、解決のための有効な手段が、なかなかない状態が続いているのが現状ではないでしょうか。

1)「遺伝子」

「発達障害」などは、確実に、親から子へと100%ではないが、つながります。

これは、「脳」配線の問題。。。つまり、脳神経細胞間の情報の伝達にかかわる問題ですので、現代医学でも、治療するのは困難で、最近、ゲノム(DNA)編集という医療技術が発展しようとしていますが、まだ先のことでしょうし、また、遺伝子の操作可能になったとしても、使い方を間違えると、大変な事にもなりかねません。

目に見える障害、目見見えない障害、世の中で、苦しんでいる人たちが、たくさんいると思いますが、「ゲノム編集」という技術をこのような障害を持った人たちを救う事のみに、使用されれば、素晴らしい技術進歩ですが、「人間(人類)」自体を大きく変えてしまうことも可能な技術です。

--関連記事--
「人類の進化」に関係した、DNAの変異に関する不思議なお話です。
不倫してないのに「知らない子供が生まれてしまった..!」 不思議すぎる「遺伝子」の謎


2)「精神疾患」(パーソナリティ障害)

精神障害の主なものとしては、広汎性発達障害、強迫性障害を含む不安障害、身体表現性障害、適応障害、自己愛性パーソナリティ障害、統合失調症など。

これも、生まれつきの場合と、劣悪な「養育環境」や「生活環境」により発症する場合があり、本人個人の問題とは言い切れない場合が、ほとんどではないかと思います。

この問題は、もう、学校教育の中に取り込んで、中学、高校のレベルの授業で、科目として、教育すべき「知識」です。そうしないと、今の50、60歳の親と同じように、何も分からず、苦しい生活を余儀なくされることが、少なくなると思います。

現状、今の脳科学では、「精神疾患」を外科手術のような方法で治せないのですから、世の中に、学校教育の現場で、知識を身に着けさせる必要があると思います。

よく、当たり障りのないように、事件が起こると「心の闇」などと、マスコミが云うのですが、「闇」ではないでしょう、ほとんどは「精神疾患」でしょう。 あんたの脳が「闇」なだけです。

「差別」が起こるからダメと云っている場合ではない。世間のクズが差別をするなら、クズに責任を取らせる方向に向かわないと。。。圧倒的多数の無知、クズをなぜ責めないのか?

「心の闇」という言葉でこまかすな、自分を守るなです。

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3)「発達障害

注意が必要なのは、「知的障害」とは違います。

「知的障害」とは、知的発達に障害を持つもので、18歳未満に生じ、全般的な知的機能の発達が年齢に比して明らかに遅れがあり、日常生活や学習などに対する適応に制限があるものを指します。

「自分勝手な子」、「ちょっと変わった子」、「落ち着きのない困った子」 の背景には、発達障害が隠れている可能性があります。

ちょっと前までは、「親のしつけが悪い」、「教育ができていない」などと言われ、脳機能の障害だとは理解されていなかったのですが、その後、脳科学の発達に伴い、発達障害は、脳の中枢神経の発達が損なわれて、脳が「歳」相応に発達できず、できる事とできない事の偏りが出来てしまう、生まれつきの障害であることが分かってきています。

発達障害がある人はコミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手であることがわかってきました。さらに詳しく分析される中で、発達障害でも、症状が少しずつ違うことなどから、現在は多くの専門的な障害名が付けられています。

なお、発達障害は多様で、障害が複数重なって現れることもありますし、年齢や障害の程度、生活環境によっても症状は違ってくることを前置きしておきます。



※「ADHD」タイプの場合、
会社の中で上司にもこのようなタイプが居ますが、このような「ジャイアン」タイプの上司に、何を言われても、「3日前に初めてあった人」だと思えば、腹も立たないし、ストレスも大きくならないで済みますので、他人を変えるなど、そんな考え方は諦めましょう。

自分が考え方を変えればいいだけです。 腹は立ちますが。。。。他人の心を感知できないのですから、思いは全く、伝わらないのです。 相手は悩んでなんかいないのですから、あなたも悩む必要は全く無いのです。

※「アスペルガー」タイプの場合、
例えば、同僚や友人でも、何年も付き合いが有るにもかかわらず、自分の事しか感知しない奴などが、そうです。 たぶん、喧嘩しても、関心が無いので、根に持つことも無く、次の日、ケロッとしている場合が多いです。 ルーティーン作業中に、別の仕事を与えると、異常に怒り出す。

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4)「愛着障害

まあ、この障害は、先天的な生まれ持った「脳」の障害では無く、生まれてきた後の通常、母親と愛着形成に問題がある場合に生じてくる障害です。障害というより、「自己防衛本能」に近いものだと思います。

著書の中でも、出てくるのですが、医学的に「パーソナリティ障害」などの精神疾患としてとらえがちな症状は、実は、「愛着障害」のパターンが、非常に多いと云っています。

つまり、医学的に薬などで、治療するのではなく、この障害のもとは、親などの人との関係を改善することによって回復することが多々あるという事を言っています。

ですので、本人の問題だけでなく、幼いころから、養育してきた親とのかかわりですので、簡単に言えば、親を治せば、親との関係を改善させれば、回復する事柄がたくさんあるそうです。 そして、岡田先生のところに来るまでは、「パーソナリティ障害」扱いされている場合が、多々あるそうです。

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岡田 尊司氏の著書3冊紹介します。 最新版「愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる」



も う、一億総中流の時代は、終わり、冨の再配分が、機能不全をおこしても、絶対的貧困ではなく、問題なのは、相対的貧困の割合が、増々、増えるような社会が 続けば、日本の社会が、色々な意味で、「病んで」しまう事です。もう「美しい国 日本」なんて言葉は死語になってしまい、どこかの国の人々のような「独裁 国家」よりも、もっと最悪な国になるように思います。

中東の国のように、「難民」として他国に移動することはないが、口では、中々、言えないが、一見、民主主義国家だが、「不気味な国家」になるような気がします。



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2016年8月7日日曜日

夏休み、どこにも、お出かけしない人のための暇つぶし、「脳」に関する知識が深まる情報です。

夏休み、どこにも、お出かけしない人のための暇つぶし、「脳」に関する知識が深まる情報です。

最近、脳に関する研究が進んでいて、書店の自然科学のコーナーでも、脳に関する新しい書籍が、たくさん出版されています。もちろん書店に足を運んで探しますが、ネットから拾った情報の中から、読みたい書籍を探すときもあり、そこから、書籍を購入するのは3割くらいになります。

脳科学、脳神神経学、遺伝子工学(ゲノム科学)、人工知能など、現代は、加速的な進歩を遂げて、コネトーム(神経回路図を作る)など、脳の中に存在する神経回路を解明しようというプロジェクトが立ち上がっている国も存在します。

まずは、一番、ビジュアルな映画から、先日、封切られたばかりの映画です。


1.『秘密THE TOP SECRET』(松竹)映画

:http://himitsu-movie.jp/?key=1

原作は、清水玲子のコミックですが、単に未来小説ではなく、将来、実現するかもしれない科学技術になる可能性を秘めています。











殺人事件の死刑囚の記憶から冤罪判明の可能性を捜査する物語になっています。

簡単に言うと、死者の脳から記憶を取り出し、映像化して覗き見ることができるようになったときに起こる、驚愕の事実を『秘密THE TOP SECRET』として描いています。

脳を覗けるとしたら、正常な脳も、狂った脳も覗けるという事になります。 ネタばらしになるので、多くは語りませんが。。。。面白い映画でした。

確か、記憶する仕組みは、大体わかっているが、再生される仕組みは、現代科学でも、解明されていない状態です。

コネトーム(神経回路図を作成できれば)が解明されれば、現実のものになる可能性もありますし、例えば、自分の死後、脳の記憶を再生ことができるようになれば、体が死んでも、脳だけ生かすことが可能になるという事にもなります。

ただ、人間が、身体もなく、脳だけ、意識だけで、この世に存在することになった時、何をどう考えるのか。。。想像もつきませんが、悲劇に近い状態になるような気がします。


もう一つ、よく、死に損なった人が、「天国に行ってきた」と、よく言いますが、人間は心臓が止まって、脳に血液が行かなくなっても、数十分程度は、脳はちゃんと活動しています。 そう、夢を見ている様な状態になりようです。 人間は、息を引き取るとき、脳内ホルモン(脳内麻薬)が放出されて、恐怖心の感じないように、静かに、眠って、夢を見るようです。

たまたま、生き返ると、この自ら見た夢を「天国に行ってきた」と勘違いするようです。
ですので、天国も地獄も有りません。 自分で、夢を見ているだけの話です。


2.『野戦病院でヒトラーに何があったのか 闇の二十八日間、催眠治療とその結果』

ノンフィクションです。

世界の負の歴史の中で、1人の人間の所業を振り返ると、アドルフ・ヒトラーの存在が、大きく浮かび上がってきますが、モンスターに操られてしまったドイツ国民のことは、さて置いて、あのような悪魔の出現の原因、きっかけが、明らかになったような、事実?が描かれています。

第一次大戦下では、ドイツ軍兵士として参戦していたアドルフ・ヒトラーが、負傷して野戦病院に入院した際に、精神科医から「ヒステリー症状を伴う精神病質者(サイコパス)」という診断をして、サイコパスは治せないが、ヒステリー症状は治せると催眠療法を施されていたが、催眠を解く作業を行わずに、ヒトラーが退院してしまっています。

アドルフ・ヒトラーが、催眠状態のまま政治的行動を起こし、その後の第二次大戦を導いた可能性を示唆しているのですが。。。。有ってはならないことが、心理学などの研究が一番進んでいた国で起こった出来事なのが、皮肉です。

まさに、この世に、「神」も「悪魔」も存在しないが、「悪魔」のような「脳」を持った人間は確かに居るのです。

(ベルンハルト・ホルストマン:著)




サイコパスについて、詳しく知りたいなら、下記の6冊の書籍がお勧めです。

  

  


3.大麻成分、脳に悪影響 神経回路の枝刈る? マウス実験

先日、障碍者施設で起きた事件の犯人も、大麻常習者だといわれていますので、決して、海外では、許可している国もありますが、日本では、ダメです。

大麻は、ほかの麻薬より危険度は低いといわれていますが、そんなことは在りません。
脳には、報酬系という仕組みがあります。自分で努力した時に喜びを感じるものですが、麻薬を与えると、何の努力もなく、喜びを感じることができますが、与えすぎると、脳が癖になり、自分の意志でコントロールできなくるほど、欲しくなります。

怖いのはここです。 自分の意志でコントロールできなくるのです。












大麻の成分をマウスに与えると、脳神経の回路に異常が起きることを、大阪大学の木村文隆准教授(神経科学)らのチームが確認した。大麻の成分が脳に悪影響を与える仕組みを明らかにしたのは世界で初めてという。6月30日、米神経科学学会誌に発表した。

大麻に含まれる「カンナビノイド」に似た化学物質は動物の体内にもあり、神経にどう関わっているのかは不明だったが、実験でマウスにカンナビノイトを注射すると、脳の神経回路を「刈り込む」ような働きをしていることを突き止めたそうです。

・朝日新聞デジタル 
http://www.asahi.com/articles/ASJ6Y3TVYJ6YPLBJ001.html




感想
私の知っている処では、人間も生まれて目が見えるようになるまでに、視神経のネットワークは、余計な神経の枝を「刈り込む」そうです。

よく、あいつは「脳みそが足りない」という言い方をしますが、完全に間違いです。

あえて言えば、「脳細胞同士の接続数が足りない、配線がおかしい」のです。

脳細胞(ニューロン)は1,000億個、それを繋ぐ「シナプス」の数は100兆個、成長して脳の記憶容量が、1ペタバイト!!!だそうです。
シナプス】図










人間の脳は、ほぼ、フルスペックで生まれてきます。成長して脳の記憶容量が、1ペタバイト有ろうが無かろうが、やはりバカは、バカです。

脳細胞(ニューロン)が足りないのではなく、シナプスつまり、脳細胞と脳細胞の接続部分の数がどれだけあるかです。

これは、人が成長する過程で、刈り込まれたり、接続数(ネットワーク)を増やしたり、ネットワークを太い通路にしたりと、色々な変化を起こしていますので「脳みそが足りない」のではなく、ネットワーク接続数と回路自体がおかしいのです、成長していないのです。

要は、「知能」が低い訳でもないのに、頭が悪いのは、怠けて生きているからです。神経細胞は、人並みに有るが、怠けて生きているから、脳内の神経細胞のネットワークがちゃんと繋がっていないのです。

電車の中で横を見れば、スマホ片手に、バカゲーム、バカ動画、三昧です。 もう、世の中、バカが、圧倒的多数を占めていますので、逆に怒られてしまいます。



追記
マリファナに含まれる精神作用物質(カンナビノイド)の働きについての新しい発見。

国立研究開発法人日本医療研究開発機構の研究発表によると、脳内のマリファナ類似物質を“内因性カンナビノイド”と呼んでいるが、主要な内因性カンナビノイドである「2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)」が「てんかん」を抑制するメカニズムを明らかにした。

・脳内マリファナが、「てんかん」を抑えるしくみを解明
http://www.amed.go.jp/news/release_20160722.html








4.脳に関する研究結果に誤りの可能性? fMRIのソフトウェアにバグを発見 ─欠陥はすでに修正も残る不安

「MRI」と「fMRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)」の違いを知っていますか?

「MRI」は、体や脳の断面像、「fMRI」は体や脳の「活動」を画像化する方法です。

近年、脳ドックで検診に使われるのは、「MRI」です。ですので、体や脳の「活動」を画像化(可視化)する「fMRI」ではないので、頭がおかしい(配線)というところまで判断できませんが、ところが、ちょっと自分がおかしいと密かに思っている人は「MRI」画像で正常なら安心してしまいます。

発達障害などは、「MRI」ではなく、「fMRI」でないと、脳の活動状態をつかめないので、無理なのですが、無知だと「MRI」で正常ならOKと「安心」する様です。

いやいや、違うって、例えば、アルツハイマー病で、海馬や脳細胞が、委縮して、小さくなっているのは発見できるが、配線がおかしいところまでは「MRI」では発見できないのです。



しかし、脳の活動状態を可視化するfMRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)に使われている複数のソフトウェアの一部にバグがある可能性が見つかり、過去15年間に取られた4万件近い研究結果に、誤りがある可能性が出てきた。。。というニュースが配信された。


すでに、修正されいるとはいうものの、今までの研究成果をどの程度まで信頼することができるのか。。。。ソフトウェアのバグを誰が保証するのか、問題を残したままです。

・Forbes 参照
http://forbesjapan.com/articles/detail/12794/2/1/1



・脳科学に興味のある方は、私の本棚を参照してみてください。
読めば、読むほど、どつぼに、嵌(はま)ってしまいますので。。。注意してください。

http://booklog.jp/users/step01hy?category_id=1385479&display=front

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「酒鬼薔薇聖斗」こと、「元少年A」という名で18年前の神戸連続児童殺傷事件を起こした犯人が手記『絶歌』を出版

 

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【書籍紹介】空気を読む脳 中野 信子著

本日の書籍紹介は、「 空気を読む脳 」 中野 信子著 です。 彼女も脳科学者ですが、ハッキリ言って、同じ脳科学者の茂木さんの書籍より、面白いのです。すみません、茂木さんのは「 how-to 」本の様で、ちょっとなのです。 彼女の経歴( 1975年 生まれ)が、東京大学以降...